vegan-support-BiNatureenの日記

寄り添いの木

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写真1:ねむの木のお花



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写真2:ねむの木ごしのお太陽さま



念願のねむの木ちゃんのお花
写真に撮れる場所を探し続けて数週間
まだ咲いていてくれてありがとう!
ねむの木はすごく大きくなるので
こちらの立ち位置が少し高いくらいでないと
上手く撮れない
夜葉っぱを閉じるのでねむの木
ねむりの木って呼ぶところもあるそう
この動きを就眠運動って言うんだって

フワフワしたかわいい部分はおしべ
花弁が発達してないくて
だからこんなに不思議子ちゃん
英語の方がしっくりくるかも
Silk tree
本当に絹糸みたいだもんね~
この絹糸を束ねた部分が花弁なんだって
絹糸の中央にめしべがある
な~~~~~んか不思議なお花だな~

ネム流し」というのが
東北とか山陰で行わているそうです
旧歴の七夕の日に
ねむの木とダイスの葉を川に流す行事
眠気や邪気を祓うため
ネムは流れろ
豆の葉とどまれ」
と唱えながら
ネムは眠気と邪気で流し
豆はこれから息災に暮らせるように
(マメにくらせるように)
という思いを込めて
なんか
節分の豆まきの
「鬼は外
福は内」
と似ている感じだね
青森の「ねぶた祭」の
「ねぶた」も「ねむり」が
変化したものだそう
知らなかったな~~~

教え子にねむの木の花が好きだという
女の子がいた
そのころ私はあまりねむの木に
なじみがなく
ぼんやりしたイメージだった
彼女は長身で美人で
心の優しい子だった
当時付き合っている男の子が
おなじクラスにいた
やはり長身でハンサムで
心優しい子だった

ある朝、
その女の子のお父様の訃報が届いた
教室に入ると
明らかにそれを知っている子たちと
そうでない子たちがはっきり見て取れた
もちろん女の子の席はポツンと空いている
ボーイフレンドの彼は
顔を机に伏していた
その時
「君看よ
双眼の色
語らざれば
憂いなきに似たり」
この言葉を黒板に書いた

女の子のお父さんは闘病中だった
特に厳しかったここ数日間も
登校し明るく振舞っていた
知っていたのは数名
そこでこの言葉を説明した
私が高校生の時に教えてもらい
ずっと大事にしてきた言葉だ

相手の両方の目を覗いてみて
何にも言わなかったら
悲しみなんてないように見えるよね
という意味

人は本当につらい時
苦しい時
それでも明るく振舞う
言わないかもしれない
判らないかもしれない
でもね
この言葉を胸に刻んでおこう
人間は
思いやりとか
優しさとか
尊い品性を備えている
言わないけれど
察することができる
この言葉を知っていたら
不用意に傷つけることが
無くなるかもしれない
少なくなるかもしれない
そんな説明をしたと思う

クラスの一番のやんちゃな
いや
ワルだった男子が
「おいみんな
〇〇のために
ちゃんと授業受けようぜ!」
とクラス全体に檄を飛ばした
クラスが優しさで一つになった瞬間
顔を机に伏していた男の子の背中が小刻みに揺れた

相手の思いを酌む(くむ)
常にこれができる人でありたい
心掛けても
心掛けても足りない
だから必死で
自分の心のシッポをつかんでおかないといけない

ある時
大きな衣料専門店に
男の子の金切り声が響いた
金切り声を張り上げて泣き叫んでいる
ずっと泣き止まない
経験のないほどのすさまじさだ
店内のスタッフは困り顔を隠せない
お客さんは無関心をよそおうも
イライラは限界
なんで店の外に出ないのかという
母親への不快感が顔に出ている

男の子のお母さんは
長い髪を金色に染めていた若い子だった
男の子は店内回遊用の
車の形のカートに乗せてもらっているが
目を吊り上げて
すごい形相で駄々をこねている
お母さんはその男の子にも
回りの冷たい目にも慣れているのか
平然と服を見て回っている

私は会計を済ませていたが
踵を返しておもちゃを売っているコーナーに行った
何かプレゼントできないかな~
そう思ったからだ
ボールとか
おもちゃの刀とか
男の子用のものがあったが
お家でもあの剣幕かもしれないからと思案して
結局
青いスティッチのぬいぐるみにした
お金を払いその場で値札を取ってもらった

お母さんに声をかける
「すみません
もしよかったら
ボクに差し上げたいんですけれど
もし気に入ってもらえなければ
ゴミになっちゃうけれど・・・」
お母さんはとてもびっくりした顔で
でもすぐ笑顔になって
「ありがとうございます
私がスティッチ大好きなんです
大事にします」
ものすごくステキな笑顔だった

お母さんのバイブレーションが柔らかくなった瞬間
男の子は泣きやんだ
顔はこわばったままで
スティッチに手を出すわけではなかったが
きょとんとしている
店内は落ち着きを取り戻し
スタッフがほっとしているのが判った

私はスティッチを受け取ってもらえた安堵と
2人の幸せを願う思いと
そして複雑さがよぎった
「あ~おそらくお家でもこの調子かも
この若いお母さんは
一人で戦っているのかもしれない」
私はこのお母さんにも
男の子にも
思いしかかけられない
ほんの一瞬行きずりに
このお母さんは
これがずっと続くのに
非力な自分

そう
何をしても十分じゃない
けれど
何かやらずにいられない
一瞬で消えるまたたきのような光でも
届けずにはいられない
世の中に
こんな人間もいるんだと
見ず知らずの人でも
双眼を看て
その深くに寄り添いたいと願い
幸せを祈る人間もいるんだと
もしあの若いお母さんの心に
そんな小さな光がともったらなら
もしそうだったら
少し暖かくなってくれたなら
そう願う

ねむの木は
寄り添いの木
夜眠るときに
葉を合わせるこの子たちのように
私たちも
人の見ていないところで
常に誰かに寄り添い
思いを与え続けていきたい
無力だが
それでも
何かを与えたい
そうやって生かされてきたから
そうやって
「神さまっているのかも」って
教えてもらってきたから



♡♡♡

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