写真１：ピンクのタイマツバナ
写真２：マジェンタのタイマツバナ
あれ～
今日のお花は横顔の方がよかったかもね～
松明にそっくりだから
他にもいろいろ名前があるの
ベルガモット
ヤグルマハッカ
モナルダ
ビーバーム
ベルガモットは
イタリア産の柑橘類の
ベルガモットオレンジに
香りが似ているから
ピンクの子は
お花の下のガクまでピンクじゃない？
ステキ～～～！
最近冬に出回る
ポインセチアのピンク版
プリンセチアみたいじゃない？
これはまだ咲き初めなのね
タイマツバナは
群れて一斉に咲くと圧巻
どんどん増えて大株になるから
そこに
虫さんたちがみつを集めに来ると
ウワ～ンウワ～ンと
F1レースみたいな音になる
世界の三大レースはインディ５００と
ル・マン24時間耐久レース
そしてモナコグランプリだ
モナコという響きはなんてステキなんだろう
そこを何度も通過することになるとは
夢にも思っていなかった
細い路地
岩をくりぬいたところに
岩にそって立つ建物
平らな土地が少なく
ほとんどが斜面
その岩間を大型のバスで通過するのだが
毎回
どうしてこんなところで運転ができるのかと
ハラハラしたり
その見事さに深く感心する
みんな普通にすれ違って
ものすごく狭いところに
上手に縦列駐車している
モナコの名前は
古代ギリシャ時代に
英雄ヘラクレスの神殿を建て
それが遠くから
ポツンと立つ一軒家に見えたため
ギリシャ語の一軒家を意味する
「モノイコス」と名付けられ
それが転じてモナコとなったそうだ
その地形から最初は避難所
のちに要塞
戦火の絶えなかった歴史
ものすごく狭い土地に
カジノ
ハーバーに連なる豪華ヨットの数々
高級ブランド店が軒をつらね
セレブが集う
モナコは
何とも不思議なバランスの国だ
モンテカルロでのストリートサーキットも
実は平均速度130キロで
F1の中で最も遅い
それでも日本での高速走行並みのスピードで
あの岩間を抜けるのか！
心配ご無用
一般道の両脇には
ものすごく頑丈なガードレールが置かれ
120名の消防士が待機
15メートルおきに800個もの消火器が配置される
650名のマーシャル（保安官）も出動
ここまでして
あのレースを行っているんだって
な～～～る
その岩間をグニャグニャ進んで
海を見下ろす岩山の上に出ると
その直線道路わきに日本庭園がある
なんともまた不思議な光景だが
これがかの有名なモナコ妃
グレースケリーが日本好きで
造りたいと思っていたものを
レーニエ3世公が造営
国際花と緑の博覧会の庭園コンテスト部門で
名誉賞を受賞した別府保夫氏による
神道の哲学を再現した造りだそうだ
モナコのバランス
ありえないバランスで咲く
危うい細い茎に
それも長くすっと伸びた茎に
たくさんの花をポンポン玉状につける
タイマツバナのあでやかさのバランスが重なる
バランスが危ういほど
ものすごく美しい
そして魅力的だ
アメリカの女優グレースケリーの生涯も
やはりこの危ういバランスの上に
誰をも魅了する短い生涯を織り上げた
タイマツバナの花ことばは
「火のような恋」
「燃える思い」
かと思えば
「やすらか」
「柔らかな心」
だ
全てがバランスだ
命を生きていくことも
バランスを保つことに他ならない
人を見ていると
スラスラ
スクスク
順調に
何の苦も無く生きているように見えるかもしれない
何もかも美しい
何もかも満点
何もかも完全に充実
何もかも完璧に安定
果たしてこういうものが仮にあったとして
どれほど人の心を打つだろう？
人はストーリーを好む
ストーリーとは
まさしく「バランスとり」のことだ
この展開が面白いほど
素晴らしいストーリーということになる
みんなどこかちぐはぐで
みんなどこかとんがって
どこかがへっこんでいる
それでいい
そのバランスを最大限にとって
きれいな花を咲かせようじゃないか
モナコはその狭さと岩だらけの地形を
世界中のお金持ちを引き寄せ
世界一の観光資源にした
タイマツバナはか弱い茎に
どでかい花をつけて
見たこともないほどの数のミツバチを
いっぺんに引き寄せる
あなたはあなたの弱点を
あなたの最高の魅力に変えられる
落差が大きいほど魅力的なのだ
堂々と
その危ういバランスを生きよう！
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