vegan-support-BiNatureenの日記

大事な大事な宝物

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マーガレットのお花



マーガレットはギリシャ神話の
女神アルテミスに捧げる花だった
それで花ことばに
「真実の愛」がある
マーガレットの花びらを
「好き」「嫌い」
と言いながら抜いて恋占いをする
ヨーロッパでは
「愛している」「少し愛している」
「とても愛している」「まったく愛していない」
と最後の一枚に行方を託すそうだ
安心なのは
マーガレットの花びらは奇数が多く
「好き」になる確率が高いんだって
よかったね~~~~

恋は片思いの時
全てが純粋で素敵
マーガレットの花ことばのように
捧げる愛だけがそこにある
6月18日に書いた
あなたを忘れない」の
私の恋の後日談を書こう

バラの花が咲く前から秋風が吹くまで
ひそかに思い続けた
スポーツマンで
気立てがよくて
ハンサムで
頭がいい
その人を初めて見たのは
さらに遡って
中3の春だ

学校で地域青年のバレーボールの大会があった
同じ部活の友人と見に行っていて
友人がふざけて聞いてきた
「どの人が好み?」
う~~~ん
中3の自分にはみんなおじさんに見えた
敢えて言うなら
「あの人かな?」
ラインズマンの一人を指した
そしてすぐ忘れてしまった

そのラインズマンが彼だった
高校の同級生
しかも同じクラスになってしまった
運命のいたずらだろう
彼は先輩の女性にもモテた
隣接する中学校にも彼を慕う子たちがいた
だから「ダメダメ」
思えば思うほど気持ちが傾く


遠くの山のふもとに瞬く光を見て
彼だと思って涙を流した
同じクラスなのに
声もかけられない
忘れよう
忘れるんだ
かなわぬ恋だ

そして他の男の子からの告白を受けて
やっぱり好きだから
このままかなわなくていい
貫こう
と・・・

学園祭がやってきた
ファイヤーストームを囲んでのダンスが
そのころのお決まりの学園祭の幕
少し寒い頃で
すっかりかじかんでしまった手でフォークダンス
最初の曲で彼との番がやってきた
あたたかい手だった
「あたたかい手だね」
言えなかった
そのつかの間が終わると
彼は美人の先輩たちに別の輪に引き抜かれた
「あ~これが最後か」

吹っ切れた
これでいい
楽しんじゃえ~
何曲も夢中で踊って
アナウンスが流れた
「これが最後の曲です」
すぐ後ろに彼がいた
輪に戻っていたのだ
思いがけないことにうつむいたまま手をつないだ
「あたたかい手だね」
彼が言った

そのあと教室に親友と戻った
そこに彼がやはり彼の親友と入ってきた
「その花俺にくれない?」
彼が言った
制服のポケットに入れていた
部活のチャリティで買った造花
友人は「~君にあげるんだ」と言って
ピンクのスイトピーを買った
私も「あげられたらな~
でもきっとムリ」
と思っていた
買ったのは売れ残りの
紫の野菊だ

それを彼の方からもらいたいという
ダンスも不思議だったが
これはどういうこと?
花に手をかけると
彼の親友で私の親友でもあった男の子が
「俺にもくれ」
と言った

仕方なく半分ずつあげた

それからまもなく
彼から電話がかかってきた
思いは成就したが
私は誰も傷つけたくなかったので
人前でそれらしいそぶりをすることを避けた
たくさんの彼のファンに
隠れるように生きていた
親友は
「両想いなんだからさ~
彼がかわいそうじゃん!」
身を引こうかなとか言ってしまうから
いら立ったようだ

一緒に歩いていても
数歩後ろを歩く
見かけた人から
「兄妹かい?」
と聞かれた
それほど彼は大人びていて
私はバカみたいに幼かった

それから卒業するまで
この歯がゆい恋は続いて
いつしか親も学校の先生方も
級友たちまでも応援してくれるようになっていた
ある時彼が
「自分の人生を考えたい
からしばらく離れたい」
と言った
「いいよ」
私はその日から
手に乗るほどの
首をクリクリ振るクマの人形を持って
懸命に耐えた

今でも覚えているが
がらんとした部屋に炬燵が一つだけあって
そこに座って泣いていた
目の前では小さなクマが陽気に首を振っている
母が入ってきて黙って座った
何も聞かなかった
私も何も言わなかった
母は黙ったまま一緒に泣いていた

その夜電話が鳴った
担任の先生からだった
「彼があなたが心配だから電話して欲しいと言ったのよ
大丈夫?」
みんなみんな優しかった

まもなく彼は前のように私の隣にもどってきた
何をどう自分の中で決心したのか
彼は何も言わなかった
私も何も聞かずに受け入れた

あの時の野菊の花は
色こそ違えマーガレットにそっくりだ
あまりにも不器用で
もどかしくて
今の時代だったら笑っちゃうような日々を
真剣に泣いたり笑ったりして生きていた
お花の精や神さまが手を貸さないと
いつだってどこかに消えてしまいそうな恋だった

ありがとう
たくさんの愛をありがとう
みんなみんなに
ありがとう
奇蹟の神さまが
みんなの優しさに突き動かされて
そして実った恋
ありがとう
大事な大事な
私の中の宝物




♡♡♡

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