炎のような夕焼けちゃん
夕焼け色は
あんず色
生食のあんずが
食べられる季節は
かなり限られている
その時期に
必ず
ハーコットを買う
ハーコットは
カナダ生まれ
1979年に日本に導入された
酸味が穏やかで
やわらかく甘い
いたみやすいので
ハーコットは
産地以外では
首都圏やデパートにしか
出回らないらしい
ということは
なんとか毎年
食べられていることは
本当にラッキ～
2003年に
あんずの里更埴市は
千曲市になった
ハーコットは毎年
欠かさず食べてきたのに
更埴市が地図から
消えたのを
知らなかった
なんという迂闊者
千曲市という言葉は
しょっちゅう耳にしていたのに
それが結びついていなかった
千曲市の木はあんずで
千曲市の花もあんずだ
かわいいあんずのお花が
かの地に咲いたのは
元禄時代らしい
江戸前期
伊予宇和島藩から
松代藩主真田幸道に
嫁いだ豊姫が
故郷をしのぶ品として
あんずの種を持参したのが
始まりだと言う説があるそうだ
たまたま畑作に不向きだが
日当たりが良く
水はけがよかったので
あんずにむいていたらしい
それが
旧更埴市の
森地区と倉科地区だ
あんずはお花の開花予測も
収穫時期の予測も
困難な作物だそうだ
（だから
何度か試みた
あんずの花見は
桃の花見になったんだな）
お花にも
あんずの実にも
会えるのは
貴重なんだ
四国から
はるばるお姫様が
持ってきた種が
嫁ぎ先を
稀有の一大生産地にした
時代が下って
もっと遠くのカナダから
やってきた子も加わって
森地区と倉科地区は
唯一無二のあんずの里になった
来年の春は
もっと感謝を込めて
あんずのお花を眺めよう
ハーコットの出回るのを
心はワクワク
目は皿のようにして
（ははは～）
見逃すことなく
お姫さまの愛した
宝石のような果実を
いただこう
あ～
夕焼け色は
おいしいあんず色
♡♡♡
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