寒さにがんばるビオラちゃん
テレビの企画で
Made in Japanの
何を母国なり
家族なりに
持って帰りたいか
という密着番組があった
その中で
日本で避難生活を
送る
ウクライナの少女が
ポーランドで
同じく避難生活を
している母親に
Made in Japanの
お土産を持って
行った
少女の名前は
マリアさん
聖母マリア様から
もらった名前だ
母親は
人のために尽くしなさい
それは
その人のためだけじゃなくて
自分にもいつか
かえってくるのだから
と言いながら
マリアさんを育てたという
マリアさんは
日本に来て
日本人が
ウクライナ人と似ていると
気がつく
日本には
「情けは人のためならず」
ということわざがあって
母親の教えと同じだと
だから
母親に
平和な日本で
一緒に暮らそうと
提案する
ところが
狭いうえに
人数が多く
不便な
避難所で暮らす
母親は
それを優しく断る
自分は
戦争で戦う夫と
息子のできるだけ
そばにいたいのだと
言って
そして続ける
「マリア
あなたは名前の通り
本当にやさしい子ね
男は生き急ぐわ
あとに残された
女は二度とこんなことが
あってはならないと
後世に伝えなければ
ならない
私はここでそれをする
マリア
あなたは
それを日本でするのよ
それがあなたの仕事なの」
ロシアのボスのことを
ある人が
「人間の体から
獣が這い出した」
と表現していたが
それは
欲に憑りつかれた
化け物だ
化け物は
なんでも手当たり次第に
破壊する
壊して壊して
壊しまくるが
残念なことに
壊せないものがある
人の心に咲いた花だ
か弱そうにも見える
花ながら
この花を
摘み取ることも
枯らすことも
木っ端みじんにすることも
できない
化け物が
強欲の
よだれを垂らせば
垂らすほど
その花は美しく咲く
その花が歌う歌は
いくつもの宇宙を
貫き
その花の香りは
未来永劫
残り続ける
化け物は
戦う前から
敗れているのだ
愚かなる化け物よ
最初は
芥子粒のように
小さな化け物よ
この世の
ありとあらゆる
悪気を吸って
膨張する化け物よ
自分の中を見るがいい
お前が育ててるものは
お前を喰らおうとする
お前なのだ
♡♡♡
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