ジャガイモのお花
ジャガイモの原産地は南米
アンデス山脈の標高3000メートルあたり
ペルーでは
遺跡の片隅や
チチカカ湖の葦でできた浮島の居住地に
紫色の小さな花が咲いていた
15世紀になって
スペイン人がヨーロッパに持ち帰った
長い間花を楽しむだけだったんだって
気候が合わなくて
芋をつけなかったらしい
かわいい花だから
鑑賞用で十分いけるよね~
日本には17世紀の初め
インドネシアのジャカルタからやってきた
だから「ジャガ芋」なのだそうだ
江戸時代の度重なる飢饉で
大活躍したジャガイモちゃん
現在作られているメークイーンや男爵は
アメリカからやってきたんだって
ジャガイモさんにも花ことばがあるんだよ
「慈悲」
ジャガイモさんにどれほどの命を救われたことか
だから慈悲
こんなジャガイモさんでもヨーロッパで
大々的に食用として栽培するようになると
同じ種類ばかりを植えていたので
芋の疫病が広まったんだって
アイルランド中心に
それでアメリカへの移住が進んだんだって
それ以降
色々なジャガイモさんを同時に作るようになったらしい
そう
ジャガイモさんはとても病気に弱い
ジャガイモの農業研究所が
日本に数か所あって
万が一にも日本のジャガイモの
病気での全滅を阻止すべく奮闘している
その一か所を訪れて
所長さんに話を聞いたことがある
種類もすごかったが
その量もすごくて
ものすごく巨大な倉庫が印象的だった
普通はジャガイモさんは年に5~6回消毒をするそうだが
研究所では13回って言っていたかな~
所長さんは胸を張って誇らしそうだった
びっくりする回数だ
日本の農業の発展の陰で
こういう事業があることも知らなかったな~
いつでもスーパーにあって
比較的安価で
安定したジャガイモさん
でも数年前の北海道の豪雨では
壊滅的な被害
一時ポテトチップの流通に支障をきたした
当たり前が当たり前じゃない
自分が普段口にするものが
どんなふうに育てられたか
どんな農家さんの思いがあって
今目の前にあるのか
よくよく考えなければならない
当たり前だが農家さんが一番苦労されている
だがそんなことを全く考えず
大きいもの
形のそろったもの
色のいいもの
安いもの
そうした要求を過度に求め
売れるものを栽培するよう農家さんに強いることになる
農薬が増える
化学肥料が増える
その回数が増える
そんなことも知らずに
農薬と化学肥料はどこに行くの?
どこかに忽然と消えてくれるわけではない
河川に流れ込む
海水温度が上がってしまう一因
農薬や化学肥料を使った食べ物を
自分の身体に放り込むかどうかだけの選択ではなく
地球に放り込んでいるのだ
そして避けられない暴雨がまた降る
「慈悲」とは何だ?
以前エシカル消費について書いたことがある
私は農家さんが最も報われる世の中になって欲しいと
心から願っている
本当にご苦労されているから
そのご苦労で
私たちの命が支えられている
だからこそ
農家さんに一番優しくて
一番効率的な農業があるはず
私は今生だけのことを言ってはいない
何かを殺めればカルマになる
カルマは農家さんに戻る
そのカルマを作らない農業は何か
農家さんが今生でも来世でも苦しまない農業は何か?
自分のために誰にもカルマを作らせない
これが本当の慈悲だ
エシカル消費という言葉の
エシカルはethical
倫理的という意味
あるいは道徳上
法律での縛りがなくてもみんなが
心で正しいと思うこと
という意味だ
環境保全
社会貢献に対して使われる
これだけでは緩い
命を救わなければならない
たかだか100年足らずの命だけではない
永遠に繰り返す命もだ
そこまで含めて
倫理的に行動する
倫理的に選択する
目先の「良し」を選択せず
高くその視座を上げて
時の軸を俯瞰してみたら
あなたが選択すべきことが見えてくる
慈悲を行動せよ
本当の慈悲を生きよ
あなたの深くからこの声が聞こえないか
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